還暦クラス会

日曜日の夜のこと、iPhoneが鳴ったので職場からだろうと思い画面を見ると知らない番号だった。市外局番が見慣れた故郷のものだったので「もしもし?」と出たところ、中学の同級生だった。自宅の固定電話と違い、携帯やスマホにかかってくる電話は、個人に宛てたものであるから、未登録の番号の場合は出るべきかどうか迷うことが多い。今回は見慣れた市外局番だったので、躊躇せずに出た。同級生からの電話は、クラス会の連絡だった。

 

一週間ほど前、往復はがきが届いた。「還暦クラス会」が8月15日に開催されることが記されており、「待ってました!」とばかりに「出席」に丸をつけて投函したのだが、慌てていたのか、私は自分の名前を書かずに出してしまったのである。そう言えば、住所・電話番号・近況を書いた覚えはあるが、名前を書いた記憶がなかった。幹事の同級生は、困り果てて電話をかけてきたのである。

 

男性はどうなのか分からないが、クラス会となると、女性は「何を着て行こうかな?」だとか、「今から毎日顔のマッサージしよう」「すぐに効果のあるダイエットはないのかな?」とか考える。みんな同じ年なのだから、いいじゃない、と思う反面、何年も会っていない同級生に会うとなると、やっぱり少しでも若々しい姿で出席したい、と思う女心である。

 

去年はアメリカの高校のクラス会へ出席して、今年は日本の中学のクラス会。やはりこの年代になるとクラス会が楽しみになる。去年は夫と一緒に帰省したが、今年は私一人で実家へ帰ることにした。父のお墓参りをして、母とおしゃべりをすることの他に、中学の同級生との再会、という楽しみが増えた。